中小業者苦しめる「インボイス」中止、UR荒江団地建て替え問題、友泉中学校過大規模校問題、七隈川水害対策についてただす
日本共産党の倉元達朗市議は、2022年6月15日、福岡市議会の一般質問で、中小零細業者やフリーランスを苦しめる、消費税「インボイス」制度の中止を国に進言すべきだと市長に迫りました。また、城南区のUR荒江団地建て替え問題、友泉中学校の過大規模校問題、七隈川の水害対策についてもただしました。
インボイス制度が導入された場合の市内業者の影響について、倉元市議は倒産・廃業に追い込まれる例が出てくると告発。所得が年255万円の建設業の方で26万円もの消費税が徴収されると紹介し、怨嗟の声があがっていると訴えました。また、シルバー人材センターも1億4千万円もの消費税が徴収されるようになることを明らかにした上で、このままでは経営が成り立たなくなると指摘。倉元市議は、市として国にインボイス制度中止を進言するよう迫りましたが、市長は「国が取り組みを進めている」と冷たく拒否しました。
城南区にある荒江団地は独立行政法人都市再生機構、URが建設・整備したものです。現在、荒江団地は老朽化によって建て替えが計画されており、住人は転居を迫られています。
倉元市議は、市の住生活基本計画で「UR住宅などの公的住宅について…連携を強化し住宅セーフティネットの機能強化を図る」と明記されていることを紹介。住民の不利益にならないよう、市がURに進言すべきだと迫りました。
市は「住民に十分に配慮して進めるようURに求める」と答弁しました。
生徒数が1,003人となり過大規模校となった友泉中学校について、倉元市議は視察・調査の結果をもとに、現状の改善を求めました。
友泉中学校は、現在教室がすべて埋まっており、特別支援教室の1クラスは床面積が基準以下で本来なら教室として使うべきでないプレハブにクラスを構えています。また、進路指導室や生徒指導室などは用具や備品が置いてあるプレハブの一角に追いやられており、さらには特別教室が足りずに理科室で美術の授業を行っているといった状況があることを、倉元市議は告発しました。
教育長はこれらの状況について、まるで問題がないかのような、まったく実態を見ない答弁を繰り返しました。
倉元市議は質問で、1999年6月の豪雨であふれ、周辺地域に大きな被害をもたらした七隈川について、いまだに未整備の部分が残されていることを明らかにしたうえで、専門家の「たまたま雨が降っていないだけ。いつあふれてもおかしくない」という見解を紹介。早急に整備を行うことを求めました。また、防災に有効な一時貯留施設を福岡大学につくることを大学側に促してはどうかと提案。さらには、七隈川流域のハザードマップはまるで何も危険がないかのように「真っ白」になっていることを暴露し、改善を求めました。
市は、河川の整備やハザードマップへの反映については検討していくと答弁しました。