人工島の総合体育館に企業の名前をつけるな
日本共産党の倉元たつお市議は福岡市6月議会の一般質問で、人工島の福岡市総合体育館のネーミングライツと外壁の看板について取り上げました。
現在、人工島に移転・建設中の総合体育館の外壁には、積水ハウスがネーミングライツ(命名権)を獲得したとして、アルファベットで「照葉積水ハウスアリーナ」の看板が掲げられていますが、「福岡市総合体育館」とどこにも正式名称が表示されていません。住民からは「まるで積水のモデルルームかと思った。体育館にはみえない」と苦情が寄せられていました。
倉元市議は積水ハウスがネーミングライツのスポンサー企業になった経緯について追及。すると、積水ハウスが発起人であり株主でもあるPFI事業者「福岡照葉アリーナ株式会社」が、身内の積水ハウスをスポンサー企業に選定し、契約を結んだことが明らかになりました。
しかもネーミングライツ料は年間600万円。同じくネーミングライツを導入している博多の森球技場・レベルファイブスタジアムの年間3500万円とくらべると異常な安さです。そのうえPFI事業にも参加しているため、本来の儲けもあるなど、積水ハウスにとってはおいしいことばかりだということが浮き彫りになりました。倉元市議は人工島の東側・まちづくりエリアの土地を積水ハウスがどの程度買っているかわかる地図を示し(写真)、埋め立てたけど売れない人工島の土地を買ってやったから積水ハウスが優遇されてネーミングライツを獲得できたのではないかと追及しました。
さらに、倉元市議は積水ハウスとPFI事業者の福岡照葉アリーナ株式会社が正式な契約も結んでいないのに、看板だけは先に掲げている事実を暴露。杜撰な対応を放置している福岡市と、企業のためならなんでもやる髙島市長を厳しく批判。ネーミングライツをやめ、「福岡市総合体育館」の看板を掲げるよう要求しました。市民局長は「福岡市総合体育館と表示する」と答弁せざるを得ませんでした。
また、西側の外壁に掲げられている「FUKUOKA NEXT」のロゴマークについても、髙島市長が2期目の選挙で掲げたキャッチフレーズだということを明らかにし、「公私混同も甚だしく思い上がった態度だ」と厳しく指摘。「FUKUOKA NEXT」のロゴを外すよう求めました。市長は「総合体育館は福岡ネクストのチャレンジを体現する施設」などと答弁し、無反省な態度で拒否しました。