2021年度決算についての反対討論
私は、日本共産党市議団を代表して、2021年度一般会計及び特別会計並びに企業会計決算諸議案のうち、議案第124号ないし127号、131号ないし134号、136号、138号ないし145号および147号について反対し、討論を行います。
2021年度は新型コロナウイルス感染症、気候危機、ジェンダーという3つの課題に対し、党派を超えて緊急に対応し、市政を大もとから見直すことが求められておりましたが、髙島市長はそのいずれにおいても背を向けていることが決算特別委員会の審議で明瞭となりました。この点につきましては、同委員会の意見開陳でわが党は詳しく述べておりますので、この討論では別の角度から2021年度決算について申し上げます。
2021年度決算の審議において明らかになったことは、「都市の成長と生活の質の向上の好循環」という看板の下で、大型開発などの大企業中心の政治を行えば、やがてそれが市民に滴り落ちるという、髙島市長流のいわば「トリクルダウン」政策が髙島市政3期12年で大失敗に終わったということであります。
髙島市政はムダな大型開発や巨大イベントに湯水のように税金を使い、決算年度も人工島事業には121億円、「天神ビッグバン」・「博多コネクティッド」にはあわせて47億円、ウォーターフロント再整備には14億円もつぎ込んできたのであります。
こうした中で、福岡市内に本社のある資本金10億円以上の大企業の内部留保は、髙島市長就任前の2009年度と2021年度を比較すると138%、6208億円も増えております。また、民間法人企業の企業所得はやはり2009年度と統計のある最新年度を比較すると143%とまさに激増しています。
これに対して、市民の家計の可処分所得、すなわち手取りの所得はどうなったか。同じ年度で比較すると、市民1人あたりでも1世帯あたりでもいずれも低下しております。特に1世帯あたりで見ると470万円から430万円と1割近くも落ち込んでいることが判明いたしました。福岡市が住宅を確保するために配慮が必要であるとして「低所得世帯」だと認定している年収300万円未満の世帯は、市全体の4割になっています。これは全国の政令市の中でも5番目に多い数であり、2割台のさいたま市や川崎市と比べると倍ほどの開きがあります。
結局、髙島市政3期12年のもとで、元気になったのは一部の大企業だけ、市民は急激に貧しくなったことが決算特別委員会の審議で誰の目にも明らかになったのであります。
市長や局長は「スタートアップ企業が増えた」「開発で何百億円の経済効果があった」「本社機能を持った企業が移ってきた」などの宣伝に躍起ですが、そういう経済の果実はみんな大企業に持って行かれてしまい、トリクルダウンは起きず、最終的に市民の家計が貧しくなったことは数字で現れた厳然たる事実です。「数字は嘘をつきません」――これは市長自身が著作の中で述べている言葉ではありませんか。
いみじくも決算の審議で市自身が認めたように、福岡市は単身世帯が半数を占めていることが要因の一つであります。比較可能な年度で比べてみると、髙島市政のもとで市内の30歳未満の非正規労働者は2割近くも増えているように、九州の地方では職がない若い人たちが「安い賃金でもいいから」と福岡市に集まり、そこでパート・アルバイト・派遣などで働かされております。また、高齢の単身世帯は髙島市政誕生前と最新の統計を比較すると、ほぼ2倍へと激増しているように、少ない年金で生活する一人暮らしの高齢者、特に高齢女性の一人暮らしで貧困が広がっています。福岡市で低所得の単身世帯が多い根底にはこうした事情があり、それは多くの市民の実感に合うものです。
市長は決算審議の答弁で「福岡市は収入のない学生が多いから、貧しく見えるのだ」などとごまかそうとしましたが、同じ年度の比較で見ると大学生・短大生・専門学校生などの合計はむしろ減っており、家計の可処分所得が減っている理由をまったく説明できません。しかも、人口あたりの学生数が福岡市の2倍近くもある京都市は、低所得世帯の割合が福岡市とほぼ同水準であり、京都市の市民1人あたりの家計の可処分所得はむしろ増えております。「学生が多いから市民が貧しく見える」という市長のその場しのぎのごまかしは、数字で見れば全く通用いたしません。数字は嘘をつかないのであります。
他方で、市長や局長は、決算審議において「市民所得が増えた」ということを盛んにおっしゃっておりましたが、これは統計を少しでも知っている人から見れば極めて初歩的なすり替えにすぎません。「市民所得が増えた」と聞けば、あたかも市民の皆さんのふところ具合が良くなっているかのように聞こえますが、「市民所得」というのは統計上の用語で、大昔に池田勇人首相が「国民所得倍増計画」というごまかしをやったのと同じです。その中には、市民の賃金や家計の収入だけでなく、企業の所得、もうけも含まれており、「市民所得が増えた」と言った場合、実はその合計が増えたということに他なりません。家計が豊かにならなくても、大企業だけが肥え太っていけば、統計上の「市民所得」はふくれあがるのであります。市長が「市民所得が増えた」と威張っているのは、先ほども見たように、市民一人ひとりが貧しくなった以上に、大企業が大もうけをあげていることを、言葉を変えて言っているだけの話であります。市長が数字で嘘をつこうとしたのかどうかわかりませんが、専門用語と数字を悪用して市民生活の実態をごまかすことは許されません。
また、市長や局長は決算の審議で「雇用者報酬が増えた」と宣伝していましたが、先ほども述べたとおり企業所得が40%も増えたのに対して、1人当たりの市民雇用者報酬は増えたと言ってもたった4%にすぎません。値上げが相次いだ社会保険料を除く、純粋な「賃金・俸給」の分だけで言えば、わずか2%しか上がっていません。しかもこれは名目値、つまり額面であって、この間の急激な物価上昇の前には、このわずかな上昇分さえ、影も形もなくなっているのが実態です。これが髙島市政の3期12年の、数字が示した、労働者賃金の冷厳な実態であります。
さらに、決算の審議において、わが党が市内の大企業の内部留保の推移を尋ねたさいに、経済観光文化局長は、それに答えずに、子会社のもうけ分を除いたり、新たに福岡市に本社をおいた企業の分はカウントしなかったりと、勝手に操作した数字をべらべらとしゃべり続けました。私が尋ねたのは、政府の統計でも使われている数字です。私が再度尋ねても答えず、これを繰り返しました。あまりにも異常ではないでしょうか。
こうした虚しいデータの改ざんをやった結果、大企業の内部留保が日本全体で数百兆円、約2倍に増えていることが政府統計でも示される中、福岡市だけ逆に減っているという、およそ経済の実像とはかけ離れた、珍妙きわまる、いびつなカリカチュアが出来上がったのであります。
決算審議によって、3期12年続いた髙島市政のもとで、大企業だけが潤い、市民の暮らしが貧しくなったことは数字で浮き彫りとなり、髙島市長にこれ以上市政の舵取りを任せられないことが明らかになりました。同時に、選挙を前にして、自身の実績を粉飾しようとするあまり、前提となる数字さえまともに示さないのであれば、審議はできません。このような不真面目な決算を、わが党は到底認めるわけには、まいりません。
次に、分野ごとに特に問題となるべき点を指摘しておきます。
第一に、外から人や企業を呼び込む大型開発や巨大イベントについてです。
ウォーターフロント地区の再整備は、クルーズ船の寄港がゼロとなり、計画が破綻して決算年度において見直しを余儀なくされることとなりました。今後の見通しもまともに立てられないにもかかわらず、14億円もの巨費を投じているのは、言語道断というほかありません。
また、「天神ビッグバン」「博多コネクティッド」は、リモートの普及などコロナによって働き方が大きく変わっただけでなく、30年ぶりの円安や資材高騰の中で先行きの不透明感が強まり、都心のオフィスの空室率が危険水域と言われる5%を超えるなど、供給過剰に陥るという懸念が多方面で生じております。それにもかかわらず、これらの事業へのまともな見直しは行われず、2021年度もあわせて約47億円が使われました。
世界水泳選手権福岡大会についても、2021年度は70億円が投じられています。開催費用は当初の90億円から180億円にまで膨れ上がっております。同大会によって468億円の経済効果が見込めるという試算が決算年度に出されましたが、これは40万〜50万人が来場するという、コロナ前の人出を当て込んだ皮算用にすぎないことが審議の中で判明しました。
呼び込み型のスポーツイベントに関しては、この間、東京オリンピック・パラリンピック大会をめぐる汚職事件が深刻な広がりをみせています。この汚職は、各社のスポンサー契約などに関係するもので、オリンピックの経費に関する契約書などの重要文書は「開示義務がない」「民間との契約は公開できない」として、全く闇の中です。こうした閉鎖性が汚職の温床になったと指弾されておりますが、本市で開催される世界水泳も、スポンサーをからめた巨大スポーツビジネスという点では同様です。わが党は、総額ではなくスポンサーごとの契約金を示すよう開示を市に求めましたが、やはり「公開できない」と拒否されました。これではまともな検証ができないことは明白であります。
第二に、医療・介護など社会保障についてです。
国民健康保険料は決算年度においては、医療分と支援分は据え置かれましたが、介護分は926円引き上げられました。コロナ禍での生活苦に加え、決算年度の終わりに始まった急激な物価高騰の中で、こうした引き上げは、低所得の多い国保加入者に打撃を与えるものでした。そもそも髙島市長は国保料の引き下げを公約して当選したはずですが、市長はその公約を破って保険料を引き上げ、現在、当選時よりも高い国保料が市民に押しつけられています。
介護保険料の引き下げは、わが党の集めた市民アンケートでもその政策に共感する回答が第3位にくるほど切実なものですが、決算年度に新たな介護保険事業計画がスタートし、保険料は逆に値上げされました。基準額に当たる第5段階で言えば年額7万2933円から7万4699円に引き上げられています。
生活保護世帯は、決算年度3万3813世帯に及んでいます。保護世帯のエアコンについて、新規に保護を利用した人以外は、購入する費用は支給されないことが審議でわかりました。猛暑が続く昨今、エアコンが生活必需品であることを市は決算の質疑の中で認めたものの、「お金を借りればいい」「保護費からやりくりして買えばいい」という態度に終始しました。自民・公明政権のもとで大幅に保護費が切り下げられ、「健康で文化的な最低限度の生活」が営めない方たちに向かって、生きていくのに必要なものを買うために「借金をしろ」「もっと切りつめてお金を貯めておけ」というのは、あまりにも過酷な要求ではありませんか。
決算年度において、わが党は議会で加齢性難聴に対する補聴器購入の補助を求めましたが、市長は他自治体の動向を「見守る」とするだけで、事業化を決断しませんでした。難聴は、高齢者の引きこもり、孤立、事故、そして認知症の大きな原因になるとして、専門家からその対策が求められているものであり、全国の自治体では補助制度が創設され、福岡市でも署名運動が市内各地で広がっています。いつまでも「見守る」だけの傍観は許されません。
第三に、教育・子育てについてです。
この分野では、髙島市長の開発優先政策のもとで、マンションが林立するなど、市内各地で過大規模校が生じ、決算年度は26校と全体の12%にも及ぶ深刻な事態となっています。子どもたちは、プレハブに押し込められ、運動場でのびのびと遊ぶことができず、図書室や音楽室の利用を制限され、学校全員が一体となる行事すらまともに開けない状態で、学ぶ権利を侵害されております。今議会の質疑でも、教育委員会が示す児童生徒数の見通しが猫の目のようにくるくる変わり、新設校をつくったそばからまた新設校をつくるという、まさに「泥棒を見て縄を綯(な)う」を地(じ)でいく教育委員会の無定見(むていけん)ぶりが暴露されました。わが党が繰り返し他の市で行われているような、マンションなどの開発規制を求めても、市長は「民間の開発を規制することは困難だ」というばかりで、何の手立ても取ろうとしてきませんでした。まさに髙島市政の開発優先政策の最も深刻な犠牲者が子どもたちであったと言わねばなりません。
就学援助の認定は決算年度2万5943人になり、これは本市の子ども全体の21%に相当します。生活保護とそれに準じると市が認定した世帯が福岡市の子どものおよそ5分の1に当たることになり、全国の就学援助の認定率が14%の中、大変深刻な事態だと言わねばなりません。
今議会でこの数字について問われた教育長は、“福岡市は周知が行き届いているのだ”とか“他よりも認定基準が緩い”などという態度に終始し、他の自治体との比較自体が不当であるかのような答弁を繰り返しました。
しかし、その子の憲法で保障された教育を受ける権利が保障されないかもしれないからこそ、教育委員会は学校教育法で定められた「経済的理由によつて、就学困難と認められる学齢児童又は学齢生徒の保護者に対しては、市町村は、必要な援助を与えなければならない」という措置を講じる必要があると判断し、本市としての認定基準を設けたのではありませんか。決して「お恵み」や「サービス」で認定をしているのではないはずであります。そうだとすれば、それぞれの自治体の判断で設けられた保護および準要保護の子どもの数を比べるのは当然のことです。ましてや、「周知の度合いが違うから比較するな」などという愚にもつかない理由を、恥ずかしげもなく議会で答弁するにいたっては、何をか言わんや、であります。
わが党は子どもの貧困をなくすために、貧困率を調査し、その削減を目標にして計画的な施策を行うよう一貫して要求してきましたが、市長も教育長も背を向け続けています。決算年度もそうした取り組みは皆無です。「住民の福祉の増進」という地方自治法第1条の基本および「子どもの最善の利益」を定めた子どもの権利条約、そして「誰一人取り残さない」というSDGsの理念に照らして、子どもの貧困の解決は自治体の最も基本的な仕事のはずです。
教育長や市長が、議会で指摘された就学援助の認定率や子どもの貧困率を仮に認めないとしても、それならば独自に調査して公表すべきであります。頑なに数字を認めないのは、自分たちの政策の効果が乏しいことが明白になってしまうことを恐れているからだと考えざるをえません。
多くの市民が望んでいる学校給食の無償化については、決算年度にわが党が求めても、拒否されました。しかし、物価高騰を前にして、無償化を求める声は本市でも広がっており、基本政策に掲げる会派、国への政策として求める会派、本市施策としても要求する会派など、議会の中でも党派を超えてその動きは広がっています。それを決断できない髙島市政には、子育ての願いは託せません。
子どもの医療費への助成については、決算年度も中学卒業までとされ、自己負担が依然として残されたままとなっています。高校卒業まで完全無料にしてほしいという要望は、わが党の市民アンケートの中でも、子育てに関する願いとして一番強い声でした。いつまでも踏み出そうとしない福岡市の遅れは、子育て支援に逆行するものとなっています。
第四に、中小企業についてです。
髙島市政のもとで、大型開発や巨大イベント、特定の産業支援へ偏重し、地場の中小企業、とりわけその大半を占める小規模企業者をないがしろにした行政が続いております。
決算の質疑において、本市から地場の小規模企業者への発注額とその割合をただしましたが、2021年度も何も調査していませんでした。本市の中小企業振興条例に小規模企業者には「配慮する」ことが定められているのに、制定されてから一度も調査をしていません。条例を無視した怠慢だと言われても仕方がないものです。
わが党は人工島への高速道路延伸の工事と、南区での学校改修工事における、地場の小規模企業者への発注率を調査し比較しましたが、前者が18%なのに対し、後者は100%であることがわかりました。大型公共工事ではなく、学校・特養ホーム・市営住宅など、生活密着の身近な公共事業を増やすことこそ、地域経済にお金を回し、雇用を増やす道であることが明確になりました。地域循環型の経済への転換が求められております。
第五に、ごみ行政についてです。
決算の審議において、わが党は、4割の自治体でごみ袋代が無料であり、有料の自治体でも1リットル当たり0.8円であることを示して、福岡市が1リットル1円としているのは重い負担であることを指摘しました。
わが党の市民アンケートでもごみ袋代の値下げは高い要望となっており、物価の高騰により市民生活が苦境に立たされている中で、ごみ袋の価格を全く見直そうとしない姿勢は認められません。
第六に、住宅についてです。
市は「福岡市 住宅確保 要配慮者 賃貸住宅 供給 促進計画」において、「低額所得者…など、住宅の確保に特に配慮を要する者は、今後も多様化・増加が見込まれ」ると記述し、実際に市営住宅の応募倍率は一般でも10倍、高齢者や身体障害者の単身では25倍にもなっていますが、髙島市政は市営住宅の新規建設を行わない姿勢を頑なにとりつづけ、決算年度もゼロでした。低所得者のための家賃補助事業の2021年度における実績はわずか2件であり、行政として住宅施策に取り組む意欲も能力もないものだと言わねばなりません。
また、防災の強化と同時に地元企業への仕事づくりになる水道配水管の耐震化も約4割が未実施のままという遅れた現状にとどまっています。
第七に、市政運営のあり方についてです。
髙島市政は市民の反対にも関わらず、決算年度も自衛隊に名簿を渡し続けました。市は対象となる若者に周知しているとしていますが、確実に本人に届くはずの郵送による通知は頑なに拒んでおり、本人が知らないうちに個人情報が第三者に提供されるという市民の不安は全く払拭されておりません。個人情報の自己コントロール権を侵害するこのような事態を、わが党は断じて認めるわけには、まいりません。
本来市が責任を持って行うべき業務についても重大な問題がありました。髙島市長は市民への10万円の特別定額給付金の業務を、人材派遣大手パソナに丸投げし、その結果、給付が遅れに遅れるなど、まともに仕事ができない状況となりました。その「尻拭い」に市職員が1095人も動員され大きな社会問題となりました。決算年度に住民監査請求が起こされ棄却されたものの、監査結果には、福岡市長に対して「業務内容に変更があるものの、仕様書、設計書等の変更がなされていないほか、業務分担に関する協議録も作成されていなかった」「本契約の一件書類における不備の多さは、契約違反に関する意識が著しく低かった結果と言わざるを得ない」という監査委員の意見が付されました。監査委員も市側の異常かつ杜撰な対応を認めざるをえなかったのであります。
このような事業や委託企業は他にも拡大されており、決算年度においては、市長が日本トータルテレマーケティング株式会社に非課税世帯への給付金の給付事業を委託し、やはり給付が遅れに遅れ、市長や福祉局長が謝罪するという事態にまでなりました。市長は何の反省もなく、まもなく始まる新たな給付業務を同社に委託しようとしていることが、今議会の審議で明らかとなりましたが、許されるものではありません。税金を使い大手企業を儲けさせるやり方ではなく、市直営にして、まともな賃金を支払って地域経済に還元させることが求められております。
また、福岡市などが発注した樹木剪定や除草をめぐって剪定のクズや草などの処分費用が過大請求された問題が発覚したのもこの決算年度でした。今回処分を受けた複数業者が市政与党の複数支部に寄付をしており、市の幹部と業界が結託して税金を詐取し、政治家に還流させているかもしれない重大問題です。わが党はこれまで政治資金パーティのチケットを造園業界に購入してもらっていないか追及してきましたが、市長は明らかにしていません。旧統一協会や関連団体のパーティ券購入などの支援をただした際に市長は「一切ない」と明言したことに比べても、極めて不明瞭な対応であると言わざるを得ません。
以上、2021年度決算の問題点を見てきましたが、結局、髙島市政の3期12年は、大企業だけが儲けをあげて、市民の暮らしは貧しくなったことが判明しました。それどころか、破綻した市政を取り繕うために、決算審議において市としてまともに数字さえ示さないという末期症状もあらわとなったのであります。また、緊急課題であるコロナ対応、気候危機打開、ジェンダー平等の推進についても、看板倒れで何ら実質的な手立てを打っていないこともわかりました。今、市民の中から党派を超えて「これ以上髙島市政を続けるわけにはいかない」という声が沸き起こり、市民と野党の新しい共闘で新しい市長を誕生させようという市政史上、画期的な動きが起きております。
わが党は、2021年度決算に反対するとともに、市民が主人公の新しい市政をつくるために全力を挙げる決意を申し上げて、討論を終わります。
以上